3月11日
14日ぶりの投稿になります、総務課の安藤です。
今年も3月11日がやってきましたね。
朝からテレビでちょこちょこと話題には上がっていましたが、
そうでなくとも私と同じように「今日は3月11日だな」と意識なさっていた方は多いと思います。
日付感覚も曜日感覚も薄い生活の中でも、自然と思い出していました。
今日で東日本大震災から10年が経ちます。
早いですね。あっと言う間です。
過去のことなんてすぐに忘れてしまう私ですが、不思議とあの日のことははっきりと記憶に残っています。
まだやまと石材に勤めてもいない時期で、当時は墓石店も大変だったんだろうなと想像することしか出来ません。
墓石店に勤めてもいない、墓石に対して特別な意識を持っていないときのことであるはずなのに、
倒壊した墓石が散乱する墓地の映像もはっきりと憶えています。
そして停電から復旧したとき、久しぶりに見たテレビの光景。忘れることはないでしょう。
墓地なんて年に数回しか行かないし、
壊れたって誰かが亡くなるわけでもないし、すぐに誰かが困り果てるわけでもないし、
それなのにお墓が倒れて割れて見当もつかないくらいぐちゃぐちゃになっている光景には物凄くショックを受けました。
石という強く頑丈で重たいものすら壊れた、という驚きと恐怖のショックももちろんあったと思います。
でも、言語化出来ないようなショックの方にお墓の本当の価値があるんだと思います。
悲しいとか寂しいとか、それはきっと人それぞれなのだと思いますが…。
皆さんは菅野よう子さんという作曲家の方をご存知でしょうか?
アニメやゲームの音楽をよく作曲されている、私の大好きなコンポーザーさんです。
NHKで作られたチャリティーソング「花は咲く」を作曲された方です。
もちろん、花は咲くも大好きな曲です。
菅野さんはこの曲に対し、
「100年経って、なんのために、あるいはどんなきっかけで出来た曲か忘れられて、
詠み人知らずで残る曲になるといいなあと願っています」…とコメントされています。
それって石みたいだなあと思いました。
たぶん、石よりも歌の方が根本的な物質を持たないのでずっと残り続けるのだろうとは思います。
例えそれが誰のお墓で、誰が建てたのか忘れられてしまったとしても、
墓石がそこに残っていれば誰かが誰かに想われていたんだなってわかります。
誰かが作って、誰かが遺していてくれたからです。
遺るものって凄いんだなと、10年経った今強く感じています。
やまと石材は地域一番店として、長くお墓を遺して、守っていけるような仕事を続けていきたいと思います。
それでは、また私の記事がお目に留まることがありましたらチェックしていただけると嬉しいです。
へばの!です。