花まつり
3月に入りましたが寒い日が続いています。
それでも道路などからは雪が消え初め、少しづつ地面が見え始めています
昨年はコロナでお花見もどこか気を使いながら見ていました。
4月と言えば花まつりがあちこちで開催されます。
花まつりはお釈迦さまに関する三大行事のひとつとされています。
・涅槃会 2月15日 一生を終えた日
・花まつり 4月8日 誕生の日
・成道会 12月8日 悟りを開いた日
「花まつり」は第二次大戦後に広まった名前で、
本来は灌仏会かんぶつえ、仏生会ぶっしょうえ、浴仏会よくぶつえ、降誕会こうたんえ、竜華会りゅうげえなどと言います。
お釈迦さまの父親は釈迦族の王様で浄飯王、母親は摩耶姫といいます。
出産のため実家に向かう途中のルンビニー園(ヒマラヤのふもとにあり、現在のネパール連邦民主共和国の南部に広がるターライ盆地の一部です。)で生まれました。
この時のルンビニは花園として、多くの花が咲き乱れていたといわれており、このエピソードとに加え、お釈迦様の誕生日としている4月8日が桜の季節ということで
花まつりという呼び名が提唱され、広く一般に普及しました。
いろいろな花で飾った小さなお堂(花御堂)の中に、
甘茶(甘草という薬草の葉を煎じた物です)の入った水盤を置き、あかちゃんの姿のお釈迦様の像(誕生仏)を祀ります。
ときにはこの花御堂を白い象にのせて練り歩く場合もあります。
お参りの仕方は、誕生仏の頭からひしゃくで甘茶をそそいでお参りします。
これは、お釈迦さまは生まれるとすぐに七歩ほど歩み、右手で天を、左手で地を指さして
天上天下、唯我独尊、三界皆苦、我当度之
「人は誰でもこの世に一人だけであって予備の人間はいない。命は貴いものである。私は苦しむ人々を救うことを第一としよう」といいました。
すると天に住む竜が感激して甘露の雨を降らせたといわれています。
その甘茶(甘茶は龍が降らした甘露の雨を表わします)がシッダールタ(お釈迦様が生まれたときに付けられた名前)を清め、悟りの道へと導いたと信じられていることから、
無病息災にもつながる甘茶をかけるようになったようです。
花まつりは、インドや中国でも古くから行われている行事ですが、日本では推古天皇の時代(606年)に元興寺で初めて行われました。
お釈迦さまの誕生を祝い、お釈迦さまの智慧と慈悲の教えを信じてゆくことを誓う日とされ、子供がすくすくと育つことを祈る日でもあります。