東京駅丸の内駅舎の覆輪目地
設計課の山本です。
先日東京へ行く機会がありまして、帰りの新幹線
の時間までの間、復元の済んだ赤レンガ駅舎を見
てきました。
この赤レンガ駅舎は建築家辰野金吾先生による傑作
建築の一つであり、周りを高層ビルに囲まれた現在
でも、その堂々とした佇まいに圧倒されます。
建設当時の姿に復元が完了したのが2012年のこと、
その時も一度見てはいるのですが、まだ周辺は工事中
のため近くでゆっくり見ることは出来ませんでした。
今回ようやく近くで、しかも以前から見たかった覆輪
目地もようやく見ることができました。
この覆輪目地とは、目地の中央が盛り上がって断面が
かまぼこ型になっている目地です。
復元するのにあたっては、この目地の技術伝承が途絶えてい
たため、鏝(こて)の制作と、職人さんの技術習得を現場
で行ったそうです。
この目地のことを知ったのはテレビ番組で取り上げられ
ていたのを見た時でした。
普段は気にせずに通り過ぎているかもしれない細かい
部分に注目して見るとまた違った楽しさがあります。