写経ってな~に⑤
こんにちは
営業の川原田です。
写経ってな~に
の続きです。
インドの埋経と日本の経塚
孫悟空でおなじみの「西遊記」に三蔵法師が登場します。
モデルの玄奘法師(602~664年)は
唐代を代表するたいへんな高僧です。
玄奘がインド経典を求めて17年間(629~645年)に
及ぶ大旅行した記録が「大唐西域記」です。
この書は当時のインドや西域の仏教事情を
つぶさに見聞した貴重な記録ですが
その中におシャカ様のお墓(卒塔婆=ストゥーパ)をつくって
「写経」を納める「埋経」のことが出ています。
「インドの習慣に香木の粉末を練って高さ5.6寸の
小さな卒塔婆を作り、書き写した経文をその中に安置する習慣があり
これを法舎利と言っている。数が次第に植えると大きな卒塔婆を建てて
これをみな集めて常に供養を行なうのである」とあります。」
おシャカ様の仏舎利がないときは仏舎利と同じ価値があるとされる
「写経」が用いられました。
これを特に「法舎利」といいます。
当時のインドではお墓にお経を写して納める
習慣がひろく行なわれていたことがわかります。
次回につづく
小畠宏允著
日本人とお墓シリーズ
「写経ってな~に」より抜粋